西村: |
キャラクターに感情移入して、いっしょになって事件解決に向けて推理を楽しんでいただければ幸いです。
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設楽: |
舞台が実在する土地なので、主人公たちとともに旅行をしているような気分も味わえますね。先生は、トラベルミステリーを多数執筆されていますが、その取材として全国を回っていたら、もう日本じゅうの歴史・文化・グルメ・乗り物を知り尽くしていらっしゃるのではないですか?
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西村: |
ええ、確かに、日本中の路線はほとんど乗っていると思います。旅をするとき、私はどこでも犯行現場やトリックを考えてしまうんですよ。今回の舞台である金沢も、3回ほど旅しています。
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設楽: |
先生の作品には寒い地域が多い印象があるのですが、何か思い入れがあるのでしょうか?
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西村: |
大体ね、犯人って北に逃げるんですよ(笑)。いや、寒い地域は緊迫感のあるストーリーが作りやすいんです。電車が緊急停車したり、吹雪の中を犯人が逃げたりするのも絵になりますしね。
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設楽: |
寒いところって、名物の食べ物もあたたかいものが多くて、その寒暖のコントラストが物語に味付けしてくれるところはありますね。景色が美しいところも多いですし。
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西村: |
本当は、有名な観光地でも事件を起こしたいのですが、小説やドラマではなかなか実現不可能なところもありますからね……。
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