設楽: |
こう言ってはなんですが、先生のほがらかなお人柄があらわれていて、似ていると思います(笑)。お気に召していただいて良かったです。
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西村: |
私も好きなんですけどね。あの、2頭身なところがいい。動きもコミカルでいいですね。小説にも出したいくらいですよ。
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設楽: |
小説だったら、どんな役柄ですかね?
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西村: |
殺すほうかな、殺されるほうかな。自殺するとかね(笑)。いや、でもあれはゲームならではの手法ですね。小説でも、読者にずっと飽きさせないために、ここで休ませようとか、そろそろ泣かせようとか、いろいろと波を作りますが、京太郎くんは出せないなあ。小説だと自分で読むのを止められるし、テレビドラマだとコマーシャルが入るけど、ゲームだとずっとやり続けてしまうでしょう?そこで、京太郎くんです。緊張感のある中での、リラックスできる瞬間。あの緩急があるからこそ、本編の重厚感がさらに際立つのではないでしょうか。
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設楽: |
確かに、その意味でも京太郎くんは大活躍していましたね。少ししか出ないのに、とても印象的だとよく言われるんですよ。
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西村: |
DSは、2画面あるのもいいですよね。上では現場全体が見渡せて、下では注目すべきポイントがアップで見られる。自分が事件現場にいるような気分に浸れますよ。さらに、次に調べるものや行くべき場所を教えてくれるサインもある。「ほら、後ろ後ろ!そこ!」なんて教えてもらっている感じでした。本当に、親切な設計でしたね。幅広い世代に受け入れられた理由がわかりますよ。
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設楽: |
今回の続編では、親切設計はそのままに、難易度を調整できるようにもしたんですよ。他にもいろいろと改良しています。以前は、遠くまで場所移動する際には、駅やロビーをきちんと経由していたのですが、それをストレートに移動できるようにしました。会話を読み飛ばしてしまったときには、後ろに戻って読み直せるようにもしました。これらにより、さらにスムーズに楽しめるようになったと思います。もちろん「2」からはじめていただいても、お楽しみいただけます。
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西村: |
それはいいですね。内容は緩急つけて盛り上げて、機能はスムーズで。
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設楽: |
先生は、普段小説を書くときには、読者をひきつけるためにどんな工夫をされているんですか?
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西村: |
日本人って欲張りでね、ただ楽しいだけじゃ駄目なんですよ。例えばね……。
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