このページでは、影牢の世界についての、様々な情報を明らかにしていきます
背 景
T・刻人と人間の関係
この国の統治は、刻人(トキビト)によって行われている。(刻人の外見は、肌の色を除いては人間と区別がつかない。
ただし、寿命で死ぬ事が無いという点で、大きく人間とは異なっている。)
ほとんどの刻人は、人間と接触する事を好まない。なぜなら寿命で死ぬ事のない刻人にとって、
人間こそが刻人に死をもたらす最大の元凶となりうるからである。
一方、ほとんどの人間は、刻人の永遠の寿命に対して羨望の気持ちは持っていたが、
刻人に対して危害を加えようとは考えていない。
国王の持つ軍隊が抑止力として働いていたせいもあるが、この国の統治は良くなされており、
現状に不満を持つ人間が少なかったためである。
また、ほとんどの人間は、この国そのものが刻人によって作られたのだという事を充分に理解しており、
刻人を尊敬していたのだ。
つまり刻人の人間に対する不信感は、ごくまれにいる刻人に危害を加えようとする人間達の存在によるものなのだが、いかに少数とは言っても、刻人にとっては無視する事のできない性質のものなのである。
影牢夜話
1
. . . . . . . N I G H T M A R
E. . . . . .
その館は日の射し込むところがなく、時間の感覚を失わせた。
幼い少女をこの館に連れてきた
「愉快なトキビトさん」は
いつのまにかいなくなっていた。
少女は泣いた。
館に誰もいないことに気付いたとき。
どれだけ泣いても、誰も来てくれないことに気付いたとき。
入り口の扉がどうしても開かないことに気付いたとき。
寂しさ、そして不安。
少女は部屋の隅に小さく丸まり待ち続けた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
どれくらいの時間が経ったのだろう?
数日だったかもしれない。
数ヶ月、
だったかも、
知れない。
少女の小さな躰には、
もう。
ながすべき、なみだも、
すくいをもとめるこえも。
残ってはいなかった。
少女を救ってくれたのが、『母』だった。
”新しい”母は、両親も、愉快なトキビトさんも、人間に殺された、
と
少女に告げた。
かなしかったけれど、なみだはでなかった。
そして。
少女は。
新しい
『母』
と
運命
を
受け入れた
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