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 週刊ファミ通NO.657     20010706


毎回、その時期の最高クラスの能力を持つマシンで製作される『DEAD OR ALIVE』シリーズ。Xboxで製作されることになった理由は?
今回『DEAD OR ALIVE 3』をXboxで出すことにしたのは単純にマシンパワーの問題ですね。いままで、このシリーズはハードメーカーさんの協力を得て、よいマシンを使わせてもらってきたんですが、そのときごとに技術的にベストのソフトを作ってきた自負があります。今回、僕らには2001年の格闘ゲームはこういう技術で構成するべきだろうというビジョンがあって、それを実現できるのがXboxということですね。僕らは誰も見たことがない水準のものを作りたい。

開発に関しては、ビジュアルC(注1)という環境が使えますし、ライブラリー(注2)もダイレクトX(注3)という成熟したものがあるわけですから作るのは速いですよ。システムの基礎レベルまで自分で定義できますので、自由な組みかたができますし、ダイレクトXで規定された作りかたもできます。パワーと柔軟性をもったハードと言えますね。ニンテンドーゲームキューブは、同じプログラミングをしても、リソース(注4)の消費が極力抑えられる形になっているなどよく工夫されていますね。単純に高みを目指す方向ではないんでしょう。この点は評価できるし、逆にできない部分でもあります。プレイステーション2は僕が作っていたころはライブラリーがなかったからね。マルチストリーム(注5)すらなくて一から作ったんで苦労しました。ただ、昔のハードはもっと作りにくかったわけですし、ことさらプレイステーション2が作りにくいとか、Xboxが作りやすいとか軟派なことを言うつもりはないです。どれも僕らにとってはいっしょです。けっきょくのところ、Xboxの力に惚れて作ってますということですね(笑)。ひと言で言うとXboxのパワーを認めない人がいるとすれば、その人は技術者としてモグリですね(笑)。


『DEAD OR ALIVE 3』に関しては、格闘ゲームを完全な3D空間の中で行うということは『2』でだいたいやってしまったので、よりその方向性を高める方向で作っています。ハードとの同時発売を目指してがんばっていますので期待してください!いままではアーケードでの対戦が主導でしたが、今回はコンシューマー主導なのでひとりで遊んでクリアーする楽しさを追求したいと考えています。そういう意味では、通信対戦とはまったく逆の方向ですね。あと、やっぱり格闘ゲームはスティックでやりたいというのがありますよね。いまのところマイクロソフトでそういった機器の発表はされていませんが、じつはテクモでジョイスティックについて検討しています。  これからハードが乱立してお互いがお互いを無視できない状態がしばらく続くと思います。どれかがルールになる状態、いわゆる1強の時代にはならないでしょう。

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